どうも、やまとです。
難関大学を目指していく受験生の皆さんは、夏休みの間に理社もある程度の演習を積んできたことと思います。私の勤務校にも(自称)難関大学志望者はいますが、旧帝大に出願できるまでに伸びる生徒は稀です。難関大志望向けの記事は世の中にたくさんあるので、今日は私が授業をしている地方国公立大をメインで考えていく生徒向けに、失敗する物理の勉強法を提示し、それをどう改善していけばいいかに言及していきます。
×演習なしに参考書を読むだけで理解しようとする

教科書・参考書を読みこむというのは、初期の勉強として大切であることに違いありません。しかし、用語を覚えて、公式を暗記しただけで問題を解くことはできません。このような人は、いざ問題を解こうとするとどうしたらよいかわからずに手が止まってしまいます。問題で扱っている現象と物理法則がうまく結びつかず、時間をかけたとしても得点には繋がらないという残念な結果になるのです。したがって、知識習得と問題演習は並行して行うことが効率的です。
◎改善!! 基本的な問題を解いて理解を深め、考える力を鍛える
どのレベルの問題であっても問題を読んで設定を理解し、どのような現象が起こるのか、そのとき成り立つ法則は何かを考えます。答案は記述を意識して数式だけでなく、法則名や立てる式の名前も書きます。そうすることで現象への理解が深まり、正しく立式していくことができるようになります。1・2年生のうちから身に付けていたい習慣です。
×まったく歯が立たないので、解答を丸暗記する

勉強を効率的に行おうとするあまり、基本問題の演習を疎かにして早い段階から入試問題に取り組む人が陥りがちです。このタイプの人は覚えた問題と同じ出題なら解答を書けますが、類題は解けません(解法の引き出しを増やすという意味で、代表的な解法パターンを暗記することは数学や物理では有効なこともあります)。安定して問題を解くためには、どのような設定であったとしても迷わずに成り立つ法則を見つけていける理解力が必要です。
◎改善!! 解けるレベルの問題で実際に手を動かし、自分の頭を働かせるトレーニングをする
他の科目との兼ね合いもあって物理の勉強時間が取れなかったとしても、背伸びのしすぎに良いことはありません。今の自分のレベルにあった問題集から始めて、解ける!という実感を持ちましょう。それはただ「答えが合う」という意味ではなく、「解答・解説に近い記述ができる」ということです。難問といわれる問題も、基本法則の組み合わせで構成されています。問題の難しさとは、パッと見で現象がわからないことや、複雑そうな設定によります。いかに正しく、シンプルに考えていけるかが合格点に達するかどうかのカギです。
×計算に時間がかかり、式を立てるだけで止めてしまう

確かに授業では時間の制約があるため、立式するまでの考え方の部分に時間をかけて、あとは答えだけを書くことが多いです。それを自分の勉強でもやってしまうと、本番の試験で計算し切れずに泣くということが起こります。 時間不足によって実力を発揮できなかった受験生は、少なくないのです。 記述試験であれば部分点はもらえるでしょうが、せっかく正しく立式できたものが答えにたどり着かなかったために合格点に届かなかったとしたら、悔やんでも悔やみきれません。
◎改善!! 計算は答えが出るまで自分の手で行い、できるだけ工夫を加える
できるだけたくさんの解法を身に付けるために時間を節約したいのはわかりますが、必ず最後まで計算はしましょう。その中でより効率的な方法や計算間違いのリスクを減らせる方法を見つけていくことが、結果として合格に繋がります。
いかがでしたか?心当たりがある受験生は、今すぐに勉強法の改善をしましょう。最後に2学期のスタートの時期にやっておきたいこととして、志望校の過去問研究があります。そんなのセンターが終わって出願校が決まってからでいい!という受験生がいますが、それは大きな間違いです。赤本などで過去問を演習するのはその時期からででもいいですが、出題形式や試験時間・頻出分野などを今のうちに把握しておくことで、自分の志望校に合った演習を積んでいくことができます。出題傾向がわかれば、本番の入試までにどのレベルまで引き上げなければいけないかがわかり、それを勉強計画に落とし込めます。よくあるのが、計画が甘くて入試に間に合わない、志望校に合った対策をしていないので、実力を発揮できないということです。

夏は国数英に特化して物理にあまり手が付けられなかったという人も、まだまだここからです。物理はコツをつかめれば、一気に巻き返しを図ることも可能な科目ですから、正しい勉強法で精進し、志望校合格を目指しましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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