どうも、やまとです。
”難しすぎ”、”意味わかんない”。そう言われることが多いのが物理という科目です。物理の考え方はとってもシンプルです。しかし普通の生徒は、身の周りの現象を数式で表したりすることに慣れていないため苦しむことになります。あるいは単に数学(算数)が苦手なのかもしれません。少しのコツと工夫で、物理を理解!…というのは難しいですが、少なくとも定期試験で得点をできるようにはなります。今日は物理基礎の勉強で苦しんでいる1・2年生に向けて、物理の勉強の取り組み方を見ていきたいと思います。
どのくらいの学校で物理の授業が開講されているの?

現行のカリキュラムで理科は「科学と人間生活」を含む2科目か「物理基礎・生物基礎・化学基礎・地学基礎」から3科目を必修としています。文科省のデータによると、物理基礎を履修している公立高校は56.7%(平成25年)ということなので半分以上の学校では物理基礎の学習をしていることになります(化学基礎は79.2%、生物基礎は84.1%、地学基礎は26.9%)。勤務校でも1年生で物理基礎・生物基礎、2年生で化学基礎が必修です(3年前は1年生で物化生をすべてやるという鬼畜カリキュラムでした…)。ただ、履修率としては、地学ほどではないにしても化学と生物に比べるとだいぶ少ない印象ですね。
何が問題なのか?

物理の授業をしていてまず思うのは、”日本語が読めないなぁ”ということです。教科書もテストの問題も、当然日本語で記述されています。にも関わらず、書いてあることが自分で読み取れないのです。まずは国語の勉強をして来い!と言いたいところですが、実は国語の成績はそんなに悪くはなかったりするのです。ということは、用語の意味がわからなかったり、物理に特有な表現が伝わっていなかったり、数式で使う文字の意味を知らないから、”物理の文章は読めない”ということになってしまうのでしょう。1対1で質問に受け答えをすれば、そこはだんだんとクリアできていきます。そこを1人でもできるようになるのが、第1の関門ですね。その次の壁が、”式が立てられない”ということです。
ゲームが好きな人は有利?

私自身、ゲームが大好きです。特にRPGが好きで、ドラクエシリーズはやりながら号泣するほど愛しています(笑)。ゲームはいろんなステータスを数値化しますよね?それって物理にとってすごく大事なんです。ある量を数値(数式)で表すのが、物理の最も基本的なことだからです。それに納得してもらえたら、その量の意味を覚えるだけです。例えば”ちから”は攻撃力に、”まもり”は守備力に直結しますのでわかりやすいですね。物理で言えば、”そくど”は単位時間あたりの移動距離、”ねつ”は分子の運動エネルギーの移動といった具合です。言うほど簡単ではないですが、このようなことは必要最低限の覚えることです。ここを蔑ろにして計算だけをしようとするから”式が立てられない”のです。私は日本語で”和訳”しながら”数式”を書いていきます。力学で最も重要な式の1つである運動方程式なら、「質量mの物体、加速度aで運動しているのは、Fという力がはたらいているからですよ」→「ma=F」ってね。
お絵かきをしよう

式を立てるためには、そもそも問題の現象を理解しないといけません。そのために一番いいのは絵を描くことです。正しく物理の絵を描くことができれば、その問題は半分くらいできたようなものです。力学は”力の学問”ですから、何はともあれ力を描くことから始まります。まず重力、次に直接触れているモノから受ける力(張力・弾性力・垂直抗力…)。これを、問題の図の中に描きこみます。図が与えられてなければ、自分で描きます。生徒の演習の様子やテストの答案を見ていると、せっかく与えられている絵がきれいなままなことが多いです。問題から読み取れる情報、物体にはたらく力を絵の中に落とし込んでいきましょう。その作業の中で、問題文の理解が進み、どのような現象なのか、何を考えて何を求めていくのかが整理されていきます。
物理のススメ!

ではこの項の最後に、物理をどのように勉強していくかをまとめておきます。
①なによりも授業を大切にせよ!
物理基礎は2単位科目ですから、週に2回しかありません。そのたった2回の授業でできることは限られていますから、1回当たりの学習量はあまり多くはないはずです。授業に集中して、大切なことを漏らさないようにしましょう。
②復習を必ずしろ!
授業回数が少ない分、間隔が開いてしまって前にやったことを忘れていたら大変です。家で必ず復習をして、知識を定着させましょう。人間の頭は、使わない知識はすぐに忘れるようにできています。大切なことは何度も繰り返し、頭に忘れてはいけない大事なことと認識させるのです。
③演習をたくさんやれ!
覚えただけで問題を解けるようにはなりません。知識を入れたら、必ず問題演習をしましょう。苦手な人は同じタイプの問題を繰り返しできる問題集が、そこまで苦手ではない人は問題のバリエーションが豊富な問題集で使える知識にしていきます。物理が受験に必要な人だって、いきなり入試問題が解ける必要はありません。少しずつレベルアップしていけばいいのです。
当たり前のことを当たり前にやるのが、一番の近道です。次回はもう少し具体的に問題を解くときの、注意点について解説をしていきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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