物理基礎 熱力学1 温度と熱

ふぃじっくす
やまと
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どうも、やまとです。

ここからは、”熱”の分野について学んでいきましょう。物理では”熱力学”と呼ばれます。それは熱の現象が、物質を構成している原子・分子の熱運動によって起こることを意味しています。

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熱さや冷たさの指標である”温度”は、正に熱運動によって決まる量であると言えるでしょう。物質は温度によって、気体・液体・固体という状態になります。これを物質の三態といい、温度が高い状態の気体の構成粒子は激しく運動しています。例えば空気中に最も存在している窒素は430m/sくらいですから、音速よりも速いですね。液体ではその運動が鈍くなり、固体では自由に動くことはできませんが、構成粒子が振動をしています

ではこの熱運動の激しさを、どのような数値で表すのがいいでしょうか。

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私たちが普段使っている”℃”という単位は”セルシウス温度”です。1気圧における水の融点を基準として、融点と沸点を100等分した1目盛りを1℃としています。それに対して、物質の熱運動が最低の状態が温度の下限であるとして、この温度を基準にしたものが”絶対温度”で単位はK(ケルビン)です。この後学ぶ”理想気体の状態方程式”というものから得られた温度の下限は-273.15℃ですから、絶対温度とセルシウス温度には上の式のような関係があります。

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さて”温度”と”熱”という言葉を明確に区別できているでしょうか?熱とは熱運動のエネルギーのことです。したがって、単位はJ(ジュール)で表される量です。熱は物体から物体へ、すぐに移動してしまいます。そして、接触している物体は同じ温度になろうとします。この状態が熱平衡状態です。

熱量を表すためには、まずは2種類の定義式を押さえておきましょう。熱容量と比熱の定義は上のようになりますから、ここから定義式を書きます。

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①・②式の熱量は同じものですから、比熱と熱容量にはC=mcという関係があります。例えば問題では、容器は熱容量が与えられて、水は比熱が与えられるということが多いです。同じ温度の容器と水が、同時に温度変化をするときには容器と水の熱容量をひとまとめにした”合成熱容量”を考えることもあります

比熱と似た言葉に比重がありますが、密度の比ですから混同しないようにしましょう。センター試験の正誤問題で出題されたことがあります。

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最後に比熱について、もう少し詳しく見てみます。比熱が大きいということは、同じ質量の物質の温度を変化させるのに必要な熱量が大きいということです。つまり比熱の大きい物質は、温まりにくく、冷めにくい物質です。比熱は物質ごとに、あるいは同じ物質でも状態によって異なります。こうして比較したとき、水の比熱が非常に大きいことがわかりますね!水にはほかの物質にはない、様々な特徴があります。それについては、また別の記事で見ていきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

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