
どうも、やまとです。
前回までで、基本的な「運動の表し方」について学びました。時刻によって変位・速度・加速度がどうなるかを数式で表現できるようになっているはずです。また、落体の運動は重力という「力」がはたらくことによって起こる現象でした。ここからは「力」とは何か、「力」と運動との関係はどうなっているかを考えていきます。


力を物体にはたらかせたときの作用としては2つあります。1つ目が、これから考えていきたいことです。力をはたらかせることで、物体を動かしたり、止めたり、向きを変えたりということです。2つ目を考えると現象が難しくなってしまうので、無視していきます。
力は目に見えませんからどのように表すのかがポイントになりますが、私たちはすでに変位や速度で大きさと向きを表す方法に慣れています。力もベクトルとして考えれば、”どの向きに””どれだけの大きさで”、ということがわかりやすく表せますね!それともう1つ、力は”どの点に”はたらいているかも重要です。この点を「作用点」と言い、力の向きに延長した直線を「作用線」と言います。大きさ・向き・作用点(作用線)を力の三要素と言います。
力の単位はどのように表されるのかの詳しい説明はのちほどにして、ここではN(ニュートン)とkgW(重量キログラム)という単位がありますよー、ということだけ確認しておきます。そして、なんだかよくわからないけど「1 kgW が9.8Nである」という関係を覚えておいてください。


さて、これから皆さんは問題を解くにあたって、物体にどのような力がはたらいているのかを”自分で”見つけていかなくてはなりません。具体的な力の名称と”見つけ方の手順”を押さえておきましょう。まず、”直接触れていないものから受ける力”を図に描きこみます。力学では”重力だけ”です。式の中で重力はWeightのWを使って表現します。
次に”直接触れているものから受ける力”です。これは接触している物体によって、いわゆる公式が与えられているものから公式がないものまで様々です。例えば張力(Tension,String)や垂直抗力(Normal,Reaction)を求める公式などありません。これらは「関係式」から間接的に求めていくことになります。
では、公式が与えられているものをいくつか紹介していきましょう。


重力の公式はmgです。この質量という物理量は化学でも生物でも扱うわけですが、きちんとした説明は非常に難しいです。ここでは簡単に「物体に固有の量」としておきます。どの場所でも変わらない量ということです。しかし、重力加速度の異なる場所では重さは異なります。先に紹介した2つの単位で表すと表のようになります。「重量キログラム」という単位は日常単位として本来使われるべきですが、それが「質量」に置き換わっているように思います。なぜなら、”そうなるように決めたのが重量キログラムという単位”だからです。体重計で測る体重とは「重さ」のことですから、力の単位で表すべきです。でも日常的に”私の体重は60キログラム”と言ってますよね?普段はそれで話がこじれることはないですが、科学の世界では”単位が違う!”ということになるので気を付けましょう。


ばねが元の長さに戻ろうとするときにはたらく力を「弾性力」と言います。ロバート・フックはこの弾性力がばねの伸び・縮みに比例することを実験によって導きました。(ちなみにフックは生物でも出てきます。顕微鏡を作成し、精密なノミの絵を描いたことで有名です。)
ばねは「物理」の分野にいくと単振動という現象で受験生の前に立ちはだかります。「物理基礎」の中でもこのあとの力のつりあい、力学的エネルギーと重要な部分です。まずは基本的なことをしっかり押さえておきましょう。
この他、摩擦力・浮力についてはのちほど見ていくことにしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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