
どうも、やまとです。
前回、1次元の落体運動についてみていきました。今回は2次元の落体運動である「水平投射」と「斜方投射」を学んでいきましょう。


「水平投射」は初速度を水平方向にのみ与えます。すると鉛直方向には重力を受けて、初速度0の自由落下と同じ運動をし、水平方向には力が働かないため、等速直線運動をします。ある時間間隔で水平投射させた時の物体の位置は、図のようになります。赤の点が「自由落下」、青の点が「等速直線運動」ですね。
このように、2次元の落体運動は2種類の運動を足し合わせたものになります。


「斜方投射」は斜めに初速度を与えます。 これは放物運動です。初速度を分解し、延長方向と水平方向の運動だけを見つめてみます。すると鉛直方向には鉛直投げ上げ、水平方向には等速直線運動をすることがわかります。
初速度に三角比が入りこんでいるので複雑に見えるかもしれませんが、やっていることは鉛直投げ上げの式と等速直線運動の式です。また、放物運動は対照的な運動なので、最高点から投げ出した高さに戻る時間や対称点の速さなどは「運動の対称性」を使うと楽に解けますね!
では、次は応用編です。


これはモンキーハンティングという有名な問題です。サルを撃つのはかわいそうなので、最近はヤシの実をキャッチさせるような問題になっていることもあります。とにかく斜方投射させた物体と、自由落下させた物体を衝突させるということです。これは誘導問題形式で解いていきながら、考え方を確認していきます。
まずはt秒後の弾丸の座標を求めていきます。


このようにして、h1が求まりました。同様にして、 t秒後のサルの座標を求めていきます。


h2も求まりました。h1と等しいことがわかりますね。これで、最初に示した結論が導けました。すなわち、銃口をサルに向けて、サルが落下したのと同時に発砲すると必中です。
これまでと比べて突然難しくなったような気がしますが、学んだ知識を積み上げて、順を追って考えていくとこのような問題も解けるようになります。
実際にはこの範囲は物理基礎ではなく、物理の内容です。基礎までが必要な皆さんは、こんなこともできるんだぁくらいに思っておいてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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