物理基礎 力学4 等加速度直線運動

ふぃじっくす
やまと
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どうも、やまとです。

ここまでは運動に関わる量の中でも、「変位」や「速度」というものについて考えてきました。では、この「速度」が変化するときにはどのように考えていけばいいでしょうか?そのときの「変位」は?

この項では速度の変化率である「加速度」について学び、一定の加速度で運動する物体の速度や変位が、時刻とともにどのように「予言」できるかを考えていきましょ

やまと
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人、自動車、新幹線の競争を考えたときに、走る時間が長ければ長いほど新幹線が有利であることは言うまでもありません。しかし、短い時間であればどうでしょう。自動車や新幹線がものすごい勢いで速度を上げれば中の人が危険です。一斉にスタートしてから数秒間の短い時間で、速度を上げられるのは人でしょう。

このように、単位時間当たりの速度変化を「加速度」と定義します。速度と同様に、この定義をそのまま式にできるようになりましょう。加速度を表す文字は acceleration の a です。

やまと
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速度がグラフのように2次関数的に上がっていくとします。このとき加速度の定義式は、グラフの2点間を結んだ直線の傾きを表すことになります。これを平均の加速度と言い、グラフの接線の傾きは瞬間の加速度です。ただ、物理基礎において加速度の大きさが時刻とともに変化するような運動は扱いませんから、このグラフはここでしか出てきませんので安心してください。これから問題で扱われるv-tグラフは、必ず直線のグラフです。直線ということは傾きが一定、つまり加速度が一定の運動ということです。

やまと
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さて、ここからが本番です。先ほど確認したように、これから見ていくのは一定の加速度で運動する物体です。グラフは図のように右上がりの直線です。初速度v0で運動する物体は、ある時刻tにおいてatだけ加速します。加速分を初速度に足し合わせたものが、その時刻での速度ということになります。1番目の式はそういう意味です。

また、v-tグラフの面積は変位(この場合は移動距離でも可)を表します。グラフの台形部分を直接求めてもいいのですが、図のように補助線を描けば、長方形と三角形の面積になります。これが2番目の式です。数式の物理的意味を考える上ではこちらの方が便利です。長方形の面積は等速で走ったとしたら進む距離に相当し、三角形の面積は加速しながら進む距離ということになります。ただ式を暗記するのではなく、意味を考えながら押さえていくのがいいですね!

さて、3番目の式は上の2つの式から時刻tを消去したものです。これは頑張って覚えましょう。計算過程も示しましたので、一度は自分で導出してみてください。

やまと
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等加速度直線運動の変位、速度、加速度を時刻の関数として表し、グラフにすると上のようになります。実際の問題ではこれらのグラフのどれかが与えられ、運動を考えていくことになります。自分でグラフを作図することも大切です。どのグラフの何が、どの量を表すのかをしっかりと把握しましょう。

やまと
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加速度もベクトル量なので、負の値をとることもあります。図のように坂道を上る場合には、減速→静止→負の向きの加速という過程を経て運動していきます。 この運動をグラフにすれば右のようになり、このときの面積の扱いには注意が必要です。赤と青の三角形を足せば小球が移動した総距離を表し、引けば変位を表すことになります。変位は「座標」と言い換えても構いません。

また、上るのにかかる時間と下るのにかかる時間は等しく、図の原点に戻ってきたときの速度は初速度と大きさが等しく向きが反転しています。これを「運動の対称性」といいます。対称性のある運動ではこの考え方を使うと、余分な計算が省けて計算間違いのリスクも減らせます。ぜひ活用してください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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