物理基礎 力学11 運動方程式

ふぃじっくす
やまと
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どうも、やまとです。

力学の大きな山場である運動方程式をどのような手順で立てるのかを見ていきましょう。この手順でやれば、どんな問題も解けるようになります!

例題として、軽い糸でつった物体を引き上げる運動です。

やまと
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まず運動方程式を立てる物体を決めます。何を当たり前なことを…と思うかもしれませんが、複数の物体が出てきたときも同じようにやってくださいね。物体1つ1つに着目するのがポイントです

次に力をすべて描きこみます。これはつりあいを考えるときと同じです。慣れてくれば、運動に関わる力だけを抜き出してもいいでしょう。

そして加速度を設定します。このとき、初めの運動の向きを正の向きとして軸を定めるとうまくいきます。実際の加速度と逆向きであればマイナスが出てくるだけです。問題で軸の設定がある場合には、それに従いましょう。

ここまでのことをきちんとやったうえで、運動方程式を立てます。式の形は崩さないように、左辺は「質量×加速度」右辺は「運動に関わる力の合力」です

正しく運動方程式を立てられましたか?ではここでもう一度、重力について考えてみましょう。

やまと
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重力の式がmgで表されることは、突然出てきました。それは運動方程式を学ばなければ説明ができなかったからです。自由落下する物体の運動方程式を立てた結果、出てきた式が重力の式なのです。このように、今はまだ知識が足りないために覚えるしかないということがこれからよくあります。とりあえずわかったフリをして先に進めていくということも、大切なんですね

ではさらに具体的な例題を、3つ見ていきます。

やまと
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なめらかな斜面をすべり下りる物体にはたらく力は、重力と垂直抗力だけです。これを斜面に平行な方向と斜面に垂直な方向に分解します。斜面に垂直な方向には静止していますから、つりあいの関係が成り立っています。したがって、運動に関わる力は重力の斜面に平行な分力だけです。それを用いて運動方程式を立て、加速度を求めます。

やまと
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2物体が力を及ぼす場合には、手順の①を意識しましょう。Aだけ、Bだけに着目した図を描くとわかりやすいです。”AとBは一体となって動いた”とあるので加速度が同じです。

また、よくある間違いとしてBに5Nの力がはたらいているという勘違いがあります。そんな風に考えてしまう人は、今一度力の見つけ方を確認しましょう。まず重力、次に直接触れているものから受ける力です。5Nの力はAに触れている誰かから及ぼされる力です。Bには触れていませんから、Bに5Nははたらいていませんよ。BにはたらくのはAから押される力ですから、AがBに押される力と作用・反作用の関係にあります

正しく運動方程式を立てられたら、それを連立して加速度で作用・反作用の力を求めます。

やまと
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最後に定滑車を含む運動です。定滑車は力の向きを変えるはたらきがありますから、実用的に便利な装置です。この場合だと、”おもりの落下によって物体を水平に動かす”という運動にできます。糸が張った状態で一体となって運動しますから加速度は同じです。

このとき、糸の張力について気を付けなければなりません。基本的に糸について運動方程式を立てることはないのですが、ここではあえて立ててみましょう。糸は”軽い糸”ですから質量が0です。すると運動方程式の左辺は0となり、糸の両端の張力が等しくなるという結果が得られます。これは物理の問題を解いていく上で、重要な近似になるのでこのあとは暗黙の了解で使用していきます。軽い糸の両端の張力は同じ文字で置きますよ!

やまと
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物体とおもりについて運動方程式を立てることができましたか?ここまでくれば、あとは解くだけです。張力を消去して加速度を求め、物体の運動方程式に戻せば張力が出せますね。文字の扱いに慣れていないと難しく感じるかもしれません。でも、数値計算をするよりも、よっぽど楽なんです。文字式の計算は、計算できるところが限られるからです。実際の入試問題はほとんどが文字式で出題されます。ぜひ、文字式の処理に早いうちから慣れてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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