どうも、やまとです。
ここからは光について学んでいきましょう。光は電磁波の1つですから、電磁気や原子の分野で触れる部分もあります。特に光が波動なのか粒子なのかという問題が20世紀の前半まで科学者たちを悩ませていました。詳しくは原子で学びます。ここでは光の波動としての特徴について見ていきます。

ここで扱っていくのは、人間の目に感じる光である可視光です。色は波長ごとに異なり、いろいろな波長の光が混ざると色合いを感じなくなります。これを白色光といいます。逆に1つの波長からなる光を単色光といいます。可視光の色の順番は必ず覚えましょう。「せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し」です。日本人は色に対する感覚が鋭いので、虹の七色には藍色が入ります。赤が波長が長く、紫側にいくほど波長が短くなる代わりにエネルギーは大きくなります。紫外線にあたると肌が焼けるのは、光のエネルギーが大きいからですね。

光の速さはおよそ3×10の8乗m/sです。この値も覚えておきましょう。光の速さを求める実験として、今の値に近い値を出せたのはフィゾーの実験が最初です。歯車と鏡を使って上の図のような装置で測定しました。

ポイントは歯車を通った光が、鏡で反射してくる間に歯が1つ分回転し、観測者に光が届かない状態をつくるということです。かつて光は無限の速さで伝わると考えられていたくらいですから、人間にとってとてつもない速さだということはわかっていました。この実験によって光が観測者に届かないようにするには、歯車と鏡の距離を長く、歯数を多く、回転数を速くする必要があります。実際の実験値は参考のところに書いた通りです。それまでの実験と比べて、地上で光速の値をかなりの精度で求めることに成功した実験として、出題されることも多いです。この発想力を参考にしたいですね。フィゾーの実験のほかに、マイケルソンとモーリーが行った実験(1926)がよく出題されます。

通常、光は自然光といういろいろな方向に振動する横波の集まりです。これを偏光板を通すことで、ある1つの方向に振動する光だけを取り出すことができます。1つの方向にそろった光が偏光です。サングラスの中には、この性質を利用して水面や雪面からの反射光を選択的に反射する偏光グラスがあります。

波の基本的な性質のところで学んだ、反射の法則、屈折の法則を使った問題は、光が多く出題されます(中学校では反射は光でま学びますね)。屈折の法則のn12は媒質Ⅰに対する媒質Ⅱの相対屈折率です。基準を真空にすることで、ある媒質の絶対屈折率を考えることができます。

光の分野では、絶対屈折率を利用することである媒質での光の速さや波長を表していきます。さらに、屈折の法則も絶対屈折率を使って積の形で表すと入射側、屈折側をまとめて記述することができるので便利です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント