どうも、やまとです。
今回から波の具体例として、音波について見ていきます。

音波は空気の圧力変化によって、図のように空気の疎密が伝わります。したがって音波は縦波です。

音を表す3つ要素として、高さ・大きさ・音色があります。それぞれ振動数・振幅・波形によって変化します。
人が聞くことができる音(可聴音)の振動数は約20~2万Hzで、さらに振動数の大きい音を超音波といいます。超音波は振幅が大きくても人間の耳には聞こえない音です。

上の図は楽器の音色の違いを表しています。”ラ”の音(440Hz)を同じくらいの大きさで鳴らしたとき、それぞれの波形がこのようになり、楽器ごとに異なる音色で聞こえるのです。

音速の式は上のように表せます。この式の導出を熱力学から誘導的にしていく問題が入試で出題されることがあるので、別の機会に触れてみたいと思います。今はなんとなく覚えておきましょう。数値計算する場合には340m/sとすることが多いです。
可聴音の振動数20~2万Hzを波の基本式に代入すると空気中での可聴音の波長が求められます(17mm<λ<17m) 。

波の一般的な現象は、もちろん音波や光波でも起こります。反射・屈折・回折・干渉など、題材を変えて出題されるのでどのテーマで出題されてもできるようにしておきましょう。

振動数がわずかに異なる2つの音叉を同時に鳴らしたとき、音の大小を周期的に繰り返す現象を”うなり”といいます。うなりは、2つの音源から出た音波が重なり合い、その波の振幅が周期的に変わることによって生じます。上の図は縦波である音波を横波表示したものです。8Hzや10Hzの振動数の音は実際には聞こえませんが、この波を使って、うなりを作図してみましょう。

重ね合わせることが難しい部分もありますが、エクセルを使って計算させたものをグラフにすると、上のようになります。もともとの音波の山と谷は8個と10個ありますから、この図は1秒間のことを表しています。音の大小は2回変化しているので、これを2回のうなりとします。つまり、この例では0.5秒で1回うなっています。

振動数は1秒間の振動回数ですから、時間を掛けることで波の個数をカウントすることができます。1回のうなりの中にある、8Hzと10Hzの波の個数は4個と5個ですから、波の個数が1個異なると、”1回のうなりを生じる”ことになります。

これを一般化すると、上のようになります。先ほどのうなりの条件を数式化し、さらに周期と振動数の関係から得られるのが、うなりの式です。2つの音源の振動数の差をとることで、うなりの振動数を計算することができます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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