物理 波動16 近似式

ふぃじっくす

どうも、やまとです。

光の干渉で厄介なのは、近似計算が出てくることです。それ以外は、波の基本でやった干渉条件と同じです。近似式は覚えていることに越したことはないですが、問題で与えられることも多いので、その導出ができるようにしておきましょう。

上の図はヤングの実験の図です。通常lの単位はm、d、xの単位は㎜ですから、この条件では長さについて近似が成り立ちます。

スリットS1、S2から出てくる光の経路をl1、l2とします。これを三平方の定理を用いて表すと、スクリーンの中心Oからの距離がd/2だけずれているところに気を付けましょう。干渉条件は経路差を求めるところからですが、√の引き算はそのままではできないので、近似を使って√を開きます。

微小量の1次式への近似は難しくありません。あとで触れますが、微小量の2次、3次の項は無視してよいほど小さくなります。この場合、ルートは1/2乗なので、係数として1/2が降りてきます。経路差を求めるとd,x,lで表せるので、これを使って干渉条件を立てます。

回折格子では三角比を使った近似を使います。スリットから出る光がほぼ平行に出ていくとし、その経路差はdsinθで表されます。θが微小のときsinθはtanθで近似できるので、それを使えば経路差をd,x,lで表せます。こちらの方が三平方を使うよりも計算が楽ですね!

√を開くときによく使う近似は、微小量に対して2次、3次の項が無視できるほど小さいことから近似します。実際に展開をしてみるとよくわかりますね。この式が実際の現象の計算でどのようにでてくるか見てみましょう。

難関大学ではこのような近似計算を求められることがあります。慣れが必要になるので、傾向を見て近似計算が出題される大学を志望している人は気を付けましょう。

三角比の近似は例4のタイプをよく使いますね。

数学で”テーラー展開”を学ぶと、近似についてより理解することができます。光の干渉は入試にも頻出の分野なので、近似計算を使いこなして得意分野にしていきましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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