物理 熱力学2 理想気体の状態方程式

ふぃじっくす
やまと
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どうも、やまとです。

前回のボイル・シャルルの法則は密閉した容器内の気体について、2点間の比較をした式でした。そこから発展して気体の混合にも対応できる、気体のある状態を表す式を導出しましょう。

やまと
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世の中に存在する気体は、極端な状態ではボイルシャルルの法則が成立しません。分子自身の大きさや、分子同士が分子間力を及ぼしあっていることが原因です。そこで、ボイル・シャルルの法則に正確に従う気体を、理想気体として熱力学では扱っていきます

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詳しくは化学で学ぶ部分です。物質量はmol(モル)という単位で表します。6.02×10の23乗という数の粒子です。これをアボガドロ数といいます。

また、気体の状態は温度や気圧に依存しますから基準が必要です。その基準を0℃、1気圧とし、標準状態といいます。このとき、1molの気体の体積は気体の種類によらず22.4Lです。

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ここで、ボイル・シャルルの法則に標準状態の圧力・体積・温度の値を入れて計算すると8.31という値になります。これを気体定数といい、n〔mol〕に拡張するとPV=nRTが得られます。これが理想気体の状態方程式です。これは気体の混合にも対応でき、常温・常圧の実在気体にも成り立ちます。

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気体定数の単位は少し複雑ですから、触れておきましょう。気圧の単位であるPaはN/㎡です。これに体積㎥が掛かっているので分子はN・m単位になります。この単位は仕事の単位と一致しますので、Jです。

また、少し前の化学の教科書は、0℃・1atm・22.4Lをそのまま使っていたので、気体定数の値は0.082(atm・L)/(mol・K)でした。

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では、例題でボイル・シャルルの法則と理想気体の状態方程式を比較してみましょう。ボイル・シャルルの法則は2つの状態の比較をします。それに対して状態方程式では、考えている状態での式を立てることになります。この問題では、ボイル・シャルルの法則の方が使いやすそうですが、気体の混合が問われたときには途端に使えなくなることに注意です。そういう意味では、状態方程式の方が使いやすいといえます。

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初めの状態での圧力は大気圧とつりあっていました。温度が下がってピストンがストッパーから外れるためには、大気圧まで下がる必要があります。このように、熱力学では”どのような状態になったら、変化が始まるか”を考えることが多いです。また、変換式がたくさんあるため、”どの量で表すか”が指示されます。いまは特に文字の指定をしていないので、圧力の比による表記と体積の比による表記どちらでも構いません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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