
どうも、やまとです。
ここから「物理」の内容に入っていきます。気体について成り立つ法則を考え、気体の状態変化について見ていきます。


ボイルの法則は、1662年にロバート・ボイルによって示されました。温度を一定に保って、ピストンを押す圧力を大きくしていくと、それに伴って体積が反比例して小さくなっていきます。圧力×体積が一定となるように式を作ります。P-Vグラフは反比例のグラフですから、図のようになります。温度がTより高いT’の場合にはグラフは全体として右上にずれますね。


シャルルの法則は、1787年にジャック・シャルルが発見し、1802年にゲイ・リュサックによって発表されました。圧力を一定にして温度を高くしていくと、それに伴って体積が比例して大きくなっていきます。体積/温度が一定となるように式をつくります。V-Tグラフは比例のグラフですから、図のようになります。圧力がPよりも大きいP’の場合にはグラフは全体として右下にずれますね。ここで、この形式のシャルルの法則は絶対温度を使わなければならないことに注意しましょう。


シャルルは水銀を使って、気体の体積と温度の関係を調べました。温度が1℃上下すると0℃のときの体積の1/273㎥ずつ増減します。これを数式で表すと下のようになります。


セルシウス温度表記のシャルルの法則を変形していくと、絶対温度表記のシャルルの法則を導出できます。この過程は入試に出題されることがありますから、シャルルの法則は導出できるようにしておきましょう。


ボイルの法則とシャルルの法則は1つにまとめることができます。まずは温度を一定のT1にして圧力をP2に、体積をV’に変化させます。このとき、気体にはボイルの法則が成り立ちます。
次に圧力をP2で一定に保ち、温度をT2に体積をV2に変化させます。このときは、シャルルの法則が成り立ち、2つの式からV’を消去するとボイル・シャルルの法則が導出できます。
これらの気体の法則を使うときには、一定質量であるという条件があります。つまり、閉じ込められた気体について考えるときしか使えません。密閉されていない容器や気体の混合では成り立たないことは、しっかり押さえておきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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