物理 電磁気9 最大消費電力

ふぃじっくす

どうも、やまとです。

直流回路の具体例をいくつか見ていきます。まずは可変抵抗の最大消費電力についてです。

図のような回路で、可変抵抗における消費電力を考えます。キルヒホッフの法則から流れる電流を求め、電力を求めると下の式のようになりますね!では、Rの値を変化させたときに、電力はどのようになるでしょうか?

電池の起電力と内部抵抗を適当に仮定します。電池から供給される電力を最も大きくするためには、外部抵抗の値を1.00Ωとすればいいようです。これは電池の内部抵抗に等しいということになります。(1)、(2)の場合のように、抵抗値が1.00Ωより大きくても小さくても、(3)よりも電力は小さくなります。

外部抵抗の値を変化させたときの消費電力のグラフを描くと、右のようになります。最大消費電力の問題は、このグラフの最大値を求める問題ということです。4つの解法を見てみましょう。

1つ目は問題集の解答にも載っているオーソドックスな解法です。分母を最小にするためのRを探すために、2乗の中身が引き算になるように式変形をしていきます。平方完成をする要領で変形しましょう。( )の中が0になるときが、分母が最小になるときです!

2つ目は少し面倒ですが、数学の最大・最小問題を解くように、PをRに関する2次方程式として解いていきます。Pの最大値はこれで求まりますが、Rを求めるためには元の2次方程式に戻す必要があります。

最もスマートなのが、3つ目の方法です。相加平均と相乗平均の関係を利用します。相加・相乗平均を忘れちゃった!という人は、このページの最後に載せておきましたので確認してください。

4つ目は最大値のところではグラフの傾きが0であることを利用します。グラフの傾きは、関数の微分係数のことですから、PをRで微分したものが0になるときを考えます。この微分は少し計算力が必要ですが、数学Ⅲではよくやる形ですね! グラフの傾きと微分係数の関係は、下の図のようになっています。

最後にオマケとして、相加平均・相乗平均についてです。
相加平均はいわゆる「平均」のことで、数量の総和を求めて個数で割ったものです。
相乗平均は数量を掛けあわせて、累乗根をとったものです。
 
この2つの大小関係を「相加・相乗平均」と呼びます。

相加平均と相乗平均を2乗したものの差をとると、0以上となります(a=bのときに等号が成り立ちます)。すなわち、相加平均は相乗平均以上であることがわかります。これを変形して、「aとbの和aとbの積の平方根の2倍以上である」という形をよく使います。

最大消費電力については、2次試験でよく出題されます。数学的な要素も大きいので、しっかりと押さえておきたいところです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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