物理 電磁気21 電磁波 

ふぃじっくす

どうも、やまとです。
電磁気の分野もいよいよ最後です。電磁波の発生と、その分類について見ていきましょう。

ここまでに学んだように、磁場の変化により電流が生じ、電流の変化によって磁場が生じます。電流が流れるのは空間に電場が生じるためですから、電場と磁場は相互に影響しあって発生します。

振動回路では、コンデンサーに振動する電場が生じていますから、そこからは振動する磁場が生じます。振動する電場と磁場が波動の性質を持って伝わっていくので、これを「電磁波」といいます。

マクスウェルは電磁気についての理論的な研究から、変動する電場・磁場が光の速さと等しい速さで横波として真空中でも伝わることを発見しました。その後、ヘルツが電磁波を実験的に確かめています。

電磁波は、電場から磁場の方へ右ねじを回したときに右ねじが進む向きに伝わっていきます。そしてマクスウェル方程式から真空の誘電率と透磁率を使って光速が表され、この値がマイケルソン・モーリーの実験などで知られる値と見事に一致していたのでした。

電磁波は波動の一種ですから、波動の基本性質を持っています。

aは偏りと横波を表しています。電磁波の受信には、その向きに合わせてアンテナの向きを変えないとうまく受信できません。

bは反射です。パラボラアンテナは軸に平行な電磁波が放物線の焦点に集まることを利用しています。

cは屈折です。ロウソクの原料に使われるパラフィンに電磁波を通すと、プリズムで屈折する光のように屈折します。

他にも電磁波は遮蔽されるので、トンネルや建物の中では受信しにくいですし、ラジオのAM放送はFM放送よりも波長が長く回折しやすいので、遠くまで届きます。

高温の物体からは、様々な電磁波が放出されます。これを熱放射といいます。熱放射によって生じる電磁波の強さを表す式として、ウィーンの式がありますが、これは長い波長ではずれが大きくなります。レイリー・ジーンズの式では短い波長でずれが大きくなります。

この2つの”いいとこ取り”をしたのがプランク(の助手)です。上の式は複雑ですが、電磁波の強さを電磁波の振動数と物体の絶対温度で表したものです。グラフは横軸が波長になっていますから注意してください。振動数と波長は波の基本式で入れ替えることができますね。

プランクのエネルギー量子仮説とアインシュタインの光電効果を合わせて量子力学が生まれていきます。この辺りは原子の分野で触れていきます。

電磁波は振動数(波長)領域によって様々に分類され、その用途も異なります。代表的なものは覚えておくといいですね。特に携帯電話は使用する領域がどんどん増えていますね!

ちなみに紫外線・X線・γ線は、ある値で明確に区別されているわけではありません。

次回から、高校物理最後の分野である原子分野について学んでいきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました