物理 電磁気2 ガウスの法則

ふぃじっくす

どうも、やまとです。

電場の中で正電荷を電場から受ける力の向きに少しずつ動かすと、1つの線を描くことになりますこの線に正電荷が動いた向きの矢印をつけたものを”電気力線”といい、目に見えない電場を可視化するためにファラデーが考案しました。

電気力線には4つの性質があります。正から負の方向に描き、その接線方向が電場の向きと一致します。特に③はこのあとガウスの法則で詳しく見ていきましょう。

これらの性質を考慮して点電荷周りの電気力線を作図すると、このようになります。 図は2次元ですが、実際には3次元的な表現になることを注意しておきましょう。

電気力線の性質③から、電気力線の数を求めると電場を求めることができます。これが”ガウスの法則”です。電場は+1Cの電荷が受ける力のことでした。したがって、点電荷周りの電場はクーロンの法則から求められます。ここから+Q〔C〕の電荷から出る電気力線の本数を求めます。

点電荷を包み込む半径rの球を、”閉曲面”といいます。この閉曲面を貫く電気力線の本数は、電場がEの場所では1㎡あたりにE本の電気力線が通っていますから、球の表面積を掛けることで求められますね。これが4πkQ本です。後ほどこの係数の逆数を”誘電率”という量で定義します。

ガウスの法則をまとめると、上のようになります。左辺と右辺で別の方法で電気力線の本数を計算し、電場を求めます。閉曲面を電気力線が貫くように設定するのがポイントです。具体例を2つ見てみましょう。

電荷が一様に分布した平面を考えると、電気力線は平面に垂直な方向に上下に出てきます。この電気力線が貫くように、閉曲面を設定します。どんな形でもいいですが、わかりやすいものがいいでしょう。今回は円柱にしました。この面積Sの部分に+Qが帯電していたとすると、そこから出てくる電気力線は4πkQ本です(黄)。また、1㎡あたりにE本の電気力線が通りますから上下の面からそれぞれES本の電気力線が出てきます(赤・青)。

ガウスの法則は、2つのアプローチで求めた電気力線の本数をイコールで結べば完成です。この式をEについて解けばその周囲の電場が求められます。

次は、正と負に帯電した平面を上下に重ねたものを考えます。これはのちに学ぶ”コンデンサー”の原理になっている重要な例です。+Q、-Qに帯電した平面からはそれぞれ4πkQ本の電気力線がでます。この周囲の電場は例1でけいさんしたものです。

これを上下に重ねると、A・Bの外側については逆向きの電気力線が打ち消しあう形になります。つまり電気力線はA・Bの内部にだけ出てくるようになります。もう少し正確に表現すると、下の図のように+が極板の下側に、ーが極板の上側に寄ってA・Bの外側に電気力線が出てこないのです。

閉曲面として、Aを包み込むような直方体を考えましょう。A・B全体を覆ってしまうと、電気力線が貫かないのでガウスの法則が使えません。

ガウスの法則を立てると上のようになり、A・B内部の電場はAとBが単独で存在していたときの大きさを重ね合わせた結果になってますね!ガウスの法則そのものがテーマになっている問題は難易度が高くなりますが、電場を求めるだけなら非常に便利です。ぜひ使いこなせるようになりましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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