どうも、やまとです。
今回から磁気について見ていきましょう。ここまでにやった電気の分野とはどのような関係にあるのでしょうか。

磁石にN極とS極があることは小さなことから知っていますね。これを磁極といい、N極とS極があります。磁極が帯びている磁気の量を磁荷ともいいますが、正電荷・負電荷のようにN極・S極をもった粒子は観測されていません。
磁極の間にはたらく力は静電気力と同様にクーロンの法則に従います。磁極の強さである磁気量は上のような定義となっています。なんだかよくわかりませんね!定数がこんなに複雑な形になっているのは単位の複雑さによるのですが、ここはとりあえず受け入れて先に進んでいきましょう。磁気量の単位はウェーバーです。

静電気力が及ぶ空間のことが電場でした。 それと同様に磁気力が及ぶ空間を磁場といいます。磁場のより具体的な定義は”1Wbの磁極が受けている力”と考えることができます。

見えない電気の現象を可視化するためにファラデーが考案した電気力線を、磁気に対応させたのが”磁力線”です。磁石と砂鉄で実験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。あの砂鉄の模様が磁力線の模様です。

物質が磁性をもつことを磁化といいます。磁場の向きに強く磁化されるものが強磁性体、弱く磁化されるものが常磁性体、磁場と逆向きに弱く磁化されるものが反磁性体です。
強磁性体内部には原子レベルのミクロな磁石(磁気モーメント)が詰まっています(正確には電子が回転(スピン)をしていることによって電磁石のようになっています)。 いくつか方向の異なる磁気モーメントのそろった領域に分かれ(磁区)、外部磁場によって磁区の向きがそろったときに磁化されたことになります。
外部磁場をなくせば、再びいろいろな向きの磁区が現れますが、元通りにはならないことが分かっています(中心の図のように)。

電気と磁気の基本性質を比較してまとめてみましょう。電気と磁気には対応関係にある量がほとんどですから、対比させて押さえておけば新しく覚えることはありません。唯一、正電荷と負電荷に相当する単一の磁荷は観測されていないということに気を付けましょう。(岐阜県にあるスーパーカミオカンデという施設では、磁気単極子を観測する試みが続けられています)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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