物理(物理基礎) 力学2 圧力・浮力・空気抵抗

ふぃじっくす
やまと
やまと

どうも、やまとです。

圧力や浮力は、本来であれば『物理基礎』の範囲ですが、密度や体積を考慮する必要があるので『物理』の項に入れています。それでは見ていきましょう。

圧力

やまと
やまと

圧力は”単位面積当たりにはたらく力”です。力学では主に物体にはたらく力そのものを考えていきますが、熱力学で気体の問題を考えるときには、基本の状態量は圧力や体積です。圧力の単位はPa(パスカル)です。また気圧の単位としてはatm(アトム)という単位も使われることがあります。1気圧が1013hPaであることは中学校でも習うと思いますが、この1気圧が1atmです。

やまと
やまと

水の圧力を水圧といいます。水圧の特徴を調べる実験として、ゴム膜を張った容器を水中に入れると、同じ深さではどの方向にも同じくらい膜がへこむことから、水圧の大きさが同じであるとわかります。

また水の入ったペットボトルに穴を開けると、深い穴からは勢いよく水が出てくるので、深いほど水圧が大きいことがわかります。

やまと
やまと

液体や気体のことを総称して”流体”をいいます。この流体に関して、実用的に便利なのがパスカルの原理です。言葉にすると難しいですが、図を見るとそうでもありませんね。簡単に言うと、左右で面積の異なるU字管の中に流体を満たすと、面積比にしたがって力を増幅できるということです。図で言えば左のピストンを押す力の2倍の力が右のピストンにはかかります。これを利用したのが、油圧ブレーキです。例えば、車のブレーキは脚で踏み込むだけで数トンもあって勢いよく走っている車を止めることができるのです。直接脚で止めることは不可能ですよね笑

やまと
やまと

水圧の特徴がわかったところで、式を導出してみましょう。円柱状の水の塊が乗っている面にかかる水圧を求めます。圧力は単位面積当たりにはたらく力ですから、水の重さを求めて面積Sで割ればよいということになります。

水の質量を密度と体積で表すのがポイントです。液体や気体は、個体のように定まった体積というのを考えにくいですから、単位体積当たりの質量である密度に、今の体積を掛け算することで質量を求めます。

浮力

やまと
やまと

流体中の物体に上向きにはたらく力が浮力です。この法則の発見により、アルキメデスは金細工職人の不正を暴いたといわれます。王冠と同じ重さの金塊をつりあわせて水に沈めたときに、王冠が純金製ならつりあいは保たれますが、王冠が水の中で浮いたため不純物が混ぜられたことがわかったのです。アルキメデスはお風呂であふれた水から発想を得たということなので、この逸話を覚えておくと式を導くのにも役に立ちます。

すなわち、流体中の物体はあふれた水の重さと同じ大きさの力を上向きに受けます。あふれた水の重さは水の密度と沈めた物体の体積で表せます。それが浮力の大きさです。したがって、水の密度より物体の密度が大きければ物体は沈み、物体の密度が水よりも小さければ、物体の重さと浮力がつりあう水面上の位置で静止します

やまと
やまと

浮力の式を、定量的に求める例題です。小問にしたがって、導いていきましょう。結果にはあまり関係ないですが、この問題のように水中での圧力といわれたときは注意です。圧力と問われたときには水圧に大気圧(1気圧)が加わることになります。ちなみに水圧は深さが10m増すごとに約1気圧だけ増加しますから、水面から10mの位置では2気圧の圧力を受けることになります。

やまと
やまと

水圧は深くなるほど大きくなるので下面が受ける力が大きくなります。下面が受ける力と上面が受ける力の差を求めると浮力が求まります。Shは物体の体積ですから、ρVgが導けました。

やまと
やまと

ちなみに、側面ではこのようになります。圧力は同じ深さでは同じ大きさであり、あらゆる方向にはたらきます。硬い物体であれば互いに逆向きの力がつりあうことになりますが、変形する物体の場合には四方から潰されます。

空気抵抗

やまと
やまと

上の計算でわかるように、もし空気抵抗がなかったら雨粒はまるで散弾銃のように降り注いできます。実際には10m/sくらいの速さです。これは重力加速度だけで落体運動をするのではなく、抵抗力を受けて加速度が小さくなることを意味しています。実際の問題では”抵抗力は速さに比例する”という記述がありますので、この式を作るところから始めてください。

では最後に例題を見てみましょう。

やまと
やまと

空気抵抗が関わる問題は、この例のように終端速度を求めることが多いです。抵抗力が速さに比例するので、速くなればなるほど抵抗力が大きくなり、加速度が0に近づいていきます。グラフでみるとわかりやすいですね。

浮力は力のつりあいや力のモーメントのつりあいでも出題されます。空気抵抗はそこまで出題頻度は高くないですが、センターの小問集合で出ることがあります。また、圧力は力学ではあまり出ませんが熱力学では常に考えていく量です。力とごちゃ混ぜにしないように気を付けましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました