物理 力学13 単振動

ふぃじっくす
やまと
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どうも、やまとです。

とうとうここまでやってきました。”単振動”は高校物理の力学の中でも最重要項目で、入試問題には必ずといっていいほど出題されます!三角関数などの知識も必要になってきますから、数学の力もかなり要求されます。そのバリエーションも非常に多いです。まずは基本を押さえていきましょう。

やまと
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単振動は等速円運動の”正射影”と言われます。つまり、影の動きです。左の図は等速円運動を8分の1周期ごとにプロットしたものです。この横から光が当たっているとして、右側にスクリーンがあったら影の運動は真ん中の図のようになりますね。点Oからスタートして円運動が8分の1周期ごとに等間隔に並んでいるのに対して、影の動きは等間隔にはなりません。これが単振動です。これを横軸に時間をとったものが右のグラフです。

単振動を表す諸量は、元の等速円運動から上にまとめたように名前が変わります。周期と位相はそのままです。位相は円運動では触れませんでしたが、周期中の位置を表す量です。具体的には、sin・cosの中身のことです。

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円運動の変位・速度・加速度のベクトルが実際に伸びているとして、物体の影と同じように矢印の影があるとします。どれも基準線からωtだけ傾いていますから、上向きを正として符号を含めてこのように表されます。

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時間変化のグラフは変位がsin型、速度がcos型、加速度が-sin型ですこの式は、初めは覚えた方がよいでしょう。数学で微積を学べば、変位の式から速度を、速度の式から加速度を導出できるようになります。導出の仕方は、別の記事にしたいと思います。加速度の式には変位の式が含まれているので、加速度をxで表しておくと便利です。

点Oから時間の経過を追っていくと、下の図になります。

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振動中心では速さが最大で、そのときの加速度は0です。そこから最大振幅に向かうにしたがって、速さは遅くなります。静止するところが最大振幅の位置で、そのとき加速度は最大となります。そこから振動中心に向けて速くなり初めと逆向きに振動中心を通ります。そして逆側の最大振幅にたどり着き、また振動中心に向けて加速していきます。この運動を延々と繰り返すのが単振動です

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加速と減速を繰り返す単振動を起こすためには、力がはたらいているはずです。この力を”復元力”といい、運動方程式から求めることができます。この式の”マイナス”と”変位”が重要で、変位に対して絶えず向きと大きさが変化するような力を表しています。このような”復元力がはたらく物体は単振動をする”といえます。円運動の向心力と同様に、復元力は弾性力・浮力など様々な力が担います。その力の種類によって、定数Kの値が決まります。

運動方程式から角振動数を求めるときには注意が必要です。変位xは原点(x=0)を含みますから、xで割ることはできません。必ず係数を比較することで求めましょう。角振動数がわかれば、単振動の周期が求まります。単振動で時間を問われたら、”時間は周期の○倍”と答えます。初心者にありがちな間違いが、時間を問われた途端に等加速度運動の式を使ってしまうことです。単振動は等加速度ではないので、当たり前ですが、等加速度運動の式は使えません。

やまと
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最後に、最も簡単な例を見てみましょう。これは「水平ばね振り子」です。弾性力が復元力として小球にはたらき、小球を単振動させます。振幅は初めにばねを伸ばした長さです。運動方程式から角振動数を求め、周期を導出するという手順を身体に染み込ませてください

単振動はバリエーションが多く、問題ごとのパターン暗記は難しいです。基本的な手順をしっかり押さえて、”どの問題でも同じことを初めにやる”とよいでしょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント

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