力学というのは日常的に体験できる内容であるから、理解はしやすい。しかし、その根本を探っていくと深い謎がたくさんある。力とは何か、エネルギーとは何か。力もエネルギーも、目で見ることはできない。
そのような根本となる物理の概念を共有しなければならない。物理の概念とはどういうものか。一例をあげると『物体に力を加えると運動が変化する』ということである。当たり前のことのように思えるが、これは力学の重要な法則で「運動の第二法則」と言われている。これを式にしていろいろ計算すると身の回りの現象が説明できるようになるが、一番大事なのは『物体に力を加えると運動が変化する』という事実である。このような基本的な考え方を正しく持っている人は、どのような問題にも立ち向かうことができる。
熱は原子・分子の運動であり、波は振動体のエネルギーが伝わっていく現象であり、電流は電子の運動である。つまり力学は、このあと学んでいくすべての分野の大本となる分野である。
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