大学入試演習 波動3 縦波

ふぃじっくす

鹿児島大学の波動の問題です。与えられたグラフが密度の変化分であることに注意です。非常にややこしく、全問通して難問です。

問1(1)は空気の変位が正の向きに最大の位置、(2)は空気の速さが負の向きに最大の位置を選択します。変位のグラフを描いてみましょう。

問2は点Pの時間変化のグラフから、空気の変位が正の向きに最大の時刻を選択します。

問3は反射板をゆっくりと動かしたときにPと反射板の間にできる定常波から、振動数を求めます。

問4は反射板を速度vで動かしたのときのドップラー効果です。

問5は縦波と横波の特徴に関する記述問題です。

定常波はよく題材になるのでしっかり押さえましょう。腹と腹(節と節)の間隔が波長の半分です。

この問題の最大のポイントは、空気の圧力変化と疎密の関係です。与えられたグラフから縦波がどのような状態になっているかを追っていく必要があります。

(1) CHECK!の図から、密度変化分が最大となる点(最も密な点)に着目すると、この点より左側にある、密度変化分が0となる最も近い天で、変位は最大になります。

(2) 単振動の性質から、変位0のとき媒質の速さは最大になります。負の向きに最大となるのは、これから負に変化する密度の変化分最小(最も疎)の位置です。

問1(1)と同様に、空気の変位が正の向きに最大となる点では少し前に空気の密度の変化分最大(最も密)となっています。

きわめてゆっくりと動かしていることから、反射波の波長の変化は無視でき、反射板の左側には、入射波と反射波が重なり合って定常波ができています。

定常波の腹と腹の間隔は波長の半分ということから、音の大きさは反射板がλ/2移動するごとに変化します。

まず反射板Rが聞く音の振動数fRを求めます。PとRそれぞれについて波の基本式を立て、比をとります。

同様にRからPに向かう音の基本式を、P、Rそれぞれについて立てて比をとります。

得られた振動数を組み合わせると、反射音の振動数をvとfで表すことができます。

(1)縦波と横波の違いは説明できるようにしましょう。

(2)固体中では、縦波も横波も伝わる理由を説明する問題です。横波は媒質の変形が伝わる現象なので、液体や気体は伝わりません。地震波のP波(縦波)、S波(横波)とも合わせて押さえておきましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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