2学期の始まりに、不安定になりやすい子どもたちへの対応例

学校生活

どうも、やまとです。

早い地域ではもう2学期が始まっていますね。私の故郷の北海道では先週から、現在の勤務校では今日から学校です。こういっちゃなんですが、教員も2学期の始まりは憂鬱です。やはりたくさんの人と顔を合わせると、それだけで疲労するのです。大人でもそうなんですから、人付き合いに慣れていない子どもなら尚更です。

「人付き合い」が上手にこなせない子どもが増えてきた

”クラスに馴染めない”、”ケンカした友達と仲直りできない”など、人との関わり方についての悩みはどの時代でも存在した話ですが、特にここ最近「人付き合い」を上手にこなせない子どもが増えている気がします。普段の暮らしにおいて人と直接関わる機会が減少傾向にある中、人付き合いについて「学ぶ」必要が生じてきているようです。学校生活における「人付き合い」を考えるとともに、子どもたちがよりよい人間関係を気づけるように、大人がサポートすることが求められている時代なのです。

子どもの悩み

こんなデータがあります。

①学業・受験などについて悩んでいる:約65%                       学校のメインである学業や受験のことで悩むのは、ある意味健全でしょう。悩みがないことが悩みです!なんて言ってくれる子は別として、学業の悩みがないのは何も考えてないだけかもしれません。それでも、我々から見て深刻に悩み過ぎていることは多いです。このあたりは、また別の記事にしたいと思います。

②家族以外の人間関係に悩んでいる:約25%                        それよりも、クラスの4人に1人が何かしらの人間関係に悩んでいます。 聞けば、ちょうどよい人間関係の距離が見つけられないのだそうです。確かに好きな人とはお近づきになりたいし、苦手な人とは離れたいですよね。その距離感が極端になっている子どもが多いのです(正直、子どもだけじゃなくて大人にも増えています)。

ここ最近の子どもは「自己肯定感」と「他者信頼感」が圧倒的に低いと感じます。成功体験が少ないので褒められることにも慣れておらず、周りを頼るということを嫌います(かく言う私も、他者信頼感は低いです…)。その結果、人と関わることが難しくなり不登校になってしまいます。

人との関わりの量を少しずつふやしていく

我々教員が特に意識しなければならないのは、クラスの中の居場所づくりをサポート的に関わり、人との関わりの量を増やす手伝いをすることです。例えば、

打ち解けやすいメンバーを選び(いろんな人と、無作為にグルーピングは×)         

小集団で取り組める課題を出し(個人で意見を出す、同じ目標に向かっていける内容)

その中での失敗も認め合う、失敗してもいい雰囲気をつくる

などです。(ちなみに、私の物理の授業の演習の時間はこの形式です。中には1人でやりたいという子もいるので、それはそれで認めています)。

将来関わらなければならない人数はそんなに多くない

子どもにとって、学校というのは生活の全てになりがちです。そこで居場所を失ってしまったら、全てを失ってしまったことになります。その誤解を解いてほしいのです。

私ももともとは人付き合いが得意ではなく、一歩間違えば引きこもりになりそうな気がしていますが(笑)社会人としてはうまいことやっています。もちろん生徒や保護者を含めれば実に多くの人と関わることになりますが、仕事という観点でみれば直接関わる同僚は20人くらいです。つまり、子どもが学校で関わる人数とそんなに変わらないのです。人付き合いはトレーニングで量をこなせば、だんだんと慣れていくものです。

それでも、学校に来られなくなったら

この文章を読んでくれる中高生がいるかはわかりませんが、学校に来られなくなったらそれでもいいと思います。私も昔はなんとかして学校に来てほしいという想いで、家庭訪問や保護者との面談をしてきましたが、不登校から復帰できた生徒は残念ながらいませんでした。それでも、通信制高校や高卒認定試験で大学に進学していくことができた生徒もいます。その子たちには、その道が合っていたのでしょう。ならば、私たちが無理に学校に来させることの方が間違っているのです。学校には「退学者を出すな」という方針がありますが、大切なのは生徒が自分らしく生きることだと考えます。

不登校は自分を守るための行為です。自分が幸せになるための1つの方法だと思っていいのです。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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